« 観光客向け料金 | トップページ | 観光のはじまり »

2005年6月30日 (木)

山村の危機管理

貝原益軒の紀行文の木曾路での一節に次のような記述があります。

「山中にも道のほとりにも、とちの木多し。大木あり。・・・・・・実あり、楝子のごとし。土民とりて粉にし、餅として、飯にあてゝ食す。飢饉をたすく。其木、横紋ありて器に作るべしといへども、尾州より禁制ありてきらず。実を民の食物にする故なり。」

栃の木がたくさんあり、中には大木もある。器にするといいものができるけど、伐採してしまうと実がとれなくなる。そうすると、栃の実を餅にして食べている土地の人が困る。ことに、飢饉の時の大事な食料なので、なおさらである。だから禁制にして栃の木は切らせない。

というような意味です。栃に限らず実のなる木を山に残しておくと、飢饉の時の食料になります。種類が多ければ、よほどの異常気象でないかぎり、まったく実がならないということはなく、どれかの木に実がなります。
色々な実のなる木を残し、あるいは植えておくことは、山村の危機管理システムの一つと言えます。

栃餅といえば、思い出すのは、上越線の小出駅近くで買った栃餅が非常においしかったことです。その後も何ヵ所かで買って食べましたが、それに並ぶものにはまだ出会えません。

山形県温海温泉の萬国屋では、前日までに頼んでおくと、できたての栃餅を宿を立つ時までに届けてくれました。これはこれでおいしかったのですが、小出で食べたのには及びませんでした。

|

« 観光客向け料金 | トップページ | 観光のはじまり »

コメント

山村の危機管理はおもしろい話ですね。
なるほどと思います。
栃餅の文化はどこから伝わったのでしょうか。水窪の中日新聞によると縄文時代から木の実を食べていたと書いてあります。山村では稲作は厳しいのかも。
旅をしてその土地ならではのものが食べれたら、素晴らしい思い出になりますね。その部分と、いわゆるブームと、難しいですね。

投稿: forever-green | 2005年6月30日 (木) 18時43分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/114690/4772545

この記事へのトラックバック一覧です: 山村の危機管理:

« 観光客向け料金 | トップページ | 観光のはじまり »